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温温(おんおん)たる恭人(きょうじん)はこれ徳の基なり

ー温温恭人維徳之基也ー   詩経
(詩経:中国最古の詩集。周初から春秋時代中ごろまでの詩を集めている。
現存するものは三百五篇。五経の一つで、初めは単に「詩」といったが、
宋代以降「詩経」と呼ばれるようになった。)

 

{原文}
温温恭人維徳之基也。

 

{書き下し文}
温温(おんおん)たる恭人(きょうじん)はこれ徳の基なり。

基也

{意解}
 「温温」は穏やか、柔和。 「恭」は自分に対しては、慎み深く、
人に対してはうやうやしいこと。 それが「徳の基」だという。  
これは「詩経」の中の一詩である。
初めは単に「詩」であったが、
宋代以降「詩経」と呼ばれるようになった。  
人は、誰しも人の優しさ、暖かさに惹かれ、
人の冷たさ、厳しさ、傲慢さは近づく人をも遠ざけてしまう。  

 孔子は弟子の「一語で、一生それを守っておれば
間違いのない人生が送れる、 そうゆう言葉はありましょうか」の問いに
「恕か」と答えている。  

他を受け入れ、認め、許し、その気持ちを思いやる、
自分のことと同じように人のことを考える。  
それが「恕」が現す価値である。
そう語る孔子に「恭なれば則ち侮れず」と言わしめている「恭」も
重要なキーなのかもしれない。 そして、
 「詩」から「詩経」へと呼ばれるようになった所以かもしれない。

 

中国古典一日一言 (PHP文庫 モ 1-4)

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