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人の患(うれい)は一曲(いっきょく)に蔽(おお)われて
大理(だいり)に闇(くら)きにあり

ー人之患、蔽於一曲而闇於大理ー   荀子 解蔽篇
(荀子:二十巻。戦国時代末期の学者、荀況の書。荀況は孟子に次ぐ大儒。
孟子の性善説に対して、荀況は性悪説を唱えた。)

 

{原文}
人之患、
蔽於一曲而闇於大理

 

{書き下し文}
人の患(うれい)は
一曲(いっきょく)に蔽(おお)われて

大理(だいり)に闇(くら)きにあり。

 

人之患

 

{意解}
物事の一面にとらわれて、 全体を把握できない、 これが人間の欠点である。 という意味である。

「荀子」によれば、 偏見によって心が惑わされるからだという。
「心が惑わされるのは、 好悪の感情に惑わされるからである。
終始、遠近、広狭の 一方にとらわれるからである。
過去、現在の一方にとらわれるからである。
どんなことでも、 一面だけにとらわれると、
心が惑わされて大局的な判断を失ってしまう」  

人には元々、 事実を事実として認めたがらない
心理的傾向があって、

すべてのものを自分の持っている基準に 当てはめて
考えようとするらしい。

いわば認知構造の歪を本来持っているわけだ。  
それから免れようとするなら、 自覚的な努力によって、
一、固定概念からの脱却
一、冷静な判断力の養成
一、確かな情報の入手
などにつとめなければならない。

 

中国古典一日一言 (PHP文庫 モ 1-4)

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