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たたかうう者の勝つや、 智名ちめいも無く、勇功ゆうこうも無し
ー善戦者、勝於易勝者也ー    孫子 形編 二
(孫子:一巻。春秋末期の呉の孫武の撰した兵法書。)

 

{原文}
古之所謂善戦者、
勝於易勝者也。
善戦者之勝也、
無智名、無勇功。

 

{書き下し文}
古の所謂善く戦う者は、
勝ち易きに勝つ者なり。
故に善く戦う者の勝つや、
智名も無く、勇功も無し。

孫子 形編 二

{意解}
「勝ち易きに勝つ」とは、「余裕を持ってらくらくと勝つ」ということ。
無理のない勝って当然な勝ち方である。

 解りやすく野球の外野手の例が挙げられている。
「よく下手な野球選手ほどファインプレーをするといわれる。下手な外野手は、勘も鈍いし、足も遅い。カーンという打球音がしてから一瞬間をおいて動き出す。だから、それは難しくない飛球でも、逆シングルで補給したりする。素人が見ると、それが結構ファインプレーのように思われる。

その点、上手な外野手は、あらかじめ打者の癖を読んで守備位置を変えており、カーンという打球音を聞いたとたんに行動を起こしている。だから、難しいライナー性の飛球でも、余裕をもって追いついて、体の正面で捕球している。素人が見ていると、なんでもないプレーに見えるが、玄人に言わせると、それが実はほんとうのファインプレーなのだという。」

 「勝ち易きに勝つ」とは、上手な外野手の
なんでもないプレイ(ファインプレイ)のようなものである。
これができるためには、状況分析、迅速な対応、万全な準備等が要求される。

善く戦う者の勝つや、
智名も無く、勇功も無し。
「智名勇功」が目に見える勝ち方は、
目に見える戦いをしている時点で
「善く戦う者」ではないというのが、『孫子』の(最高戦略)考え方。
「戦い」は目に見えず、勝って当たり前の状態で勝つのが「最上」だといっている。

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

 

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沈琳 二胡 女人花

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