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奇貨居きかおくべし
- 奇貨可居 -    史記 呂不韋伝
(史記:百三十巻。前漢の司馬遷が撰した、中国最初の通史です。
上古の黄帝から、漢の武帝までの歴史を紀伝体で記しています。)

 

{原文}
子楚、秦諸庶孽孫、質於諸侯。
車乘進用不饒、居處困、不得意。
呂不韋賈邯鄲、見而憐之曰、
奇貨可居

 

{書き下し文}
子楚、秦の諸庶孽(しょげつ)孫にして、諸侯に質(ち)たり。
車乘進用饒(ゆた)かならず、居處困(くる)しみ、意を得ず。
呂不韋、邯鄲(かんたん)に賈(こ)ふに、見て之を憐(あわれ)みて曰はく、
奇貨居(きかお)くべしと。

*庶孽(しょげつ)ー妾子
*進用(しんよう)ー生活費

奇貨可居

 

{意解}
「掘り出し物だ、仕入れておこう」という意味。
「このチャンス、逃してなるものか」といったニュアンスでも使われる。

 秦の始皇帝がまだ秦王の時代、その相国(宰相)として権勢をふるったのが
呂不韋(りょふい)という人物である。
この人物は、当時としては珍しく商人の出である。

 若い頃、たまたま商用で趙の都(邯鄲|かんたん)に行った時、
子楚(しそ)という秦の王子を見かける。
子楚は王子ではあったが妾腹(しょうふく)の子であった事から冷遇され、
趙に人質の出されていた。人質なので、暮らしぶりも楽ではない。
そんな子楚の境遇を聞いて呂不韋のもらしたのが、
この「奇貨居くべし」であったという。

 呂不韋は全財産をはたいて子楚の擁立に賭け、成功させる。
ちなみに子楚の子が秦王政、後の始皇帝である。

 呂不韋のようにチャンスを見逃さず、すばやく行動に移す、
これが人生の運命を分けるようである。

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

 

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沈琳 二胡 女人花

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