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兵の形は水にかたど

-兵形象水-  孫子 虚実篇その8
(孫子:一巻。春秋末期の呉の孫武の撰した兵法書。)

 

【原文】

兵形象水
水之形避高而趨下、
兵之形避實而撃虚。
水因地而制流、
兵因敵而制勝。
故兵無常勢、
水無常形。

【書き下し文】

それ兵の形は水にかたど
水の形は高きを避けて低きにおもむく、
兵の形は実を避けて虚を撃つ。
水は地にりて流を制し、
兵は敵に因りて勝を制す。
故に兵に常勢なく、
水に常形し。

水1

 

 

【意解】

軍のとる形というものは、水が決まった形が無く、
様々に姿を変えて高い所を避けて低い所に向かうのと同じように、
兵などの充実しているところを避け、
敵の手薄なところを攻撃することが大切である。

 水は地形の高低、状況によってその時の流れ方を変化させる、
軍も敵の虚実によって、その時の勝ち方を変化させるものである。

 将たる者は戦い方の戦略戦術の熟知は必須であるが、
より肝心なのが、柔軟な思考で臨機応変な采配が出来ないと
戦に勝てないのだと言っている。

「孫子」の推奨する戦い方を典型的に示しているのがこの
兵の形は水に象る」という言葉だろう。
水は凄まじいエネルギーを秘めているが、その形は極めて柔軟である。
戦い方も、そんな水の姿に学べ、という。

 この思考は戦いだけで無く、
現代の人の生き方にも参考になる面と言えるかもしれない。

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

 

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