知者の慮は必ず利害に雑う|ナオンの言葉の散歩道

第六章

知者ちしゃりょかなら利害りがいまじ

ー知者之慮、必雑於利害ー   孫子 九変篇
(孫子:一巻。春秋末期の呉の孫武の撰した兵法書。)

{原文}
智者之慮、必雑於利害、
雑於利而務可信也、
雑於害而患可解也。

{書き下し分}
知者のりょは、必ず利害りがいまじう、
まじえてつとしんなるべきなり、
がいまじえてかんくべきなり。

知者の慮は必ず利害に雑う

知者の慮は必ず利害に雑う

{意解}
知者ちしゃ」といわれる人は、良いこと(利)と悪いこと(害)の両面を合わせて考えるからだという。「孫子}のこの一文は、言えば、両面思考、トータル思考のすすめである。

「うまい話には落とし穴がある」このことばは誰でも知っている。しかし、うまい話を聞かされると、ついつい飛びついてしまい、後にしまったと後悔の念に駆られるのが一般的である。之では確かに知者とは言い難い。

 「孫子」はつずけて「利害を追求するときは損失の面も考慮に入れる。そうすれば、物事は順調に進展する。万一、損失をこうむった時には、それによって受ける利益の面も考慮に入れる。そうすれば、無用な心配をしないですむ」と。

こういう思考を身に着ければ、つまらぬ失敗を少なくすることができるだろう。

荀子 議兵篇に「勝に急して敗を忘るるなかれ」ともある。もしもの時、負けた時のことも想定して、その対応策も立てておくべきだと言っている。
退路の用意も考えておけば、痛手も少なく食い止めることが出来ると言うものである。
勝算が無いと判断したら、撤収てっしゅうして戦力を温存おんぞんしておけば、勝機しょうきめぐってくる、という考え方である。

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。

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