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上に悪む所、以って下を使うことなかれ|中国古典 名言に学ぶ

第二章 上かみに悪にくむ所ところ、以もって下しもを使うことなかれ ー所悪於上、毋以使下ー   大学 伝十章 (大学:一巻。もと「礼記」中の一篇であったが、宋代以降、単行本として独立し、 朱熹がこれを四書の一としたことから、特に広く読まれるようになった。) {原文} 所惡於上、毋以使下。 所惡於下、毋以事上。 所惡於前、毋以先後。 所惡於後、毋以從前。 所惡於右、毋以交於左。 所惡於左、毋以交於右。 此之謂絜矩之道。 {書き下し文} 上かみに悪にくむ所ところ、以もって下しもを使うなかれ。 下に悪む所、以って上に事つかうるなかれ。 前に悪む所、以って後うしろに先んずるなかれ。 後に悪む所、以って前に従うなかれ。 右に悪む所、以って左に交わるなかれ。 左に悪む所、以って右に交わるなかれ。 これをこれ絜矩けっくの道と謂いう。 *絜矩けっくの道:自分の心を尺度として、人の心を知る道徳上の道。思いやり。 {意解} 上司の態度に接して、いやだなと思ったら自分が部下を使う場合、 同じ事をしてはならない。 部下の態度に気に食わぬ点があれば、 自分が上司に仕える場合同じような態度で仕えてはならない。 先輩のやり方をみていやだなと思えば、後輩に同じやり方で臨んではならぬ。 大学はこれを絜矩けっくの道と呼んでいる。 職場ではどんな立派な上司でも、 一つ、二つの欠点は持っている。並の上司なら、欠点だらけに見え、「あんな人がどうして・・・」 という気持ちになるかもしれない。 それがここに言う「上に悪む所」である。 その時の気持ちを忘れずに、 自分が上司の立場に立った時に同じ伝つてを踏まぬように 心しなければならない。それが 「以って下を使うことなかれ」である。 ふつうは、自分が部下であった時の、 上司に対して抱いた不満など忘れ、その時の上司と同じような態度で 部下に接している場合が多い。長所は学び、見習うべきではあるが 「前事忘れざるは後事の師」 (史記 秦始皇本紀 賛) 孔子の信条とする「恕じょ」、 「己の欲せざる所は人に施ほどこす勿なかれ」(論語 衛霊公第十五の二十四)等は、心に刻んでおきたい一文である。 *「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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