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君は船なり、庶民は水なり|中国古典 名言に学ぶ

第三章 君は船なり、庶民は水なり ー君者船也、庶民者水也ー   荀子 王制篇第九 (荀子:二十巻。戦国時代末期の学者、荀況の書。荀況は孟子に次ぐ大儒。 孟子の性善説に対して、荀況は性悪説を唱えた。) {原文} 伝曰、 君者舟也、庶人者水也。 水則載舟、水則覆舟、 此之謂也。 {書き下し文} 伝でん曰く、 君きみは船なり、庶人しょじんは水なり。 水すなわち舟を載のせ、水すなわち舟を覆くつがえす、 此れこのことを言うなり。 {意解} 「君主は舟、人民は水」にあたるのだという。 舟が水しだいで安定もし転覆もするように、 君主の座も人民の出方次第で安定もし転覆もする。 ゆえに、君主が自らの地位を安泰にするためには、 何よりもまず人民の信頼を得るように努めなければならないというもの。    これを為政者の心構えとして読めば、二千数百年前も、民主主義の現代も、本質的には変わりがないということになる。 では、為政者が人民の信頼をかちとるためには、何をすればいいのか。 「荀子」は次の三項を上げている。 一、公平な政治、人民のための政治を心がける。 一、社会の規範を尊重し、優れた人物に敬意を払う。 一、賢者を登用し、有能な人物に仕事を任せる。 宋名臣言行録 呂蒙正に「国を治むるの道は寛猛中を得るに在り」ともある。国を治めるコツは、寛かん(ゆるやか)と猛もう(きびしさ)のバランスをとることにあるのだという。これは現代の政治にも、そのまま当てはまる。寛にすぎれば、テンデンバラバラに走り出して、国としての体をなさなくなる。締め付けを厳しくすれば、かえって経済界に混乱を生むかもしれない。寛ならず、猛ならず、この中庸ちゅうようあたりの兼ね合いがむずかしいのである。これは国の政治だけでなく、組織管理全体に通じることだと云う。   *参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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