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寛とは苛急を為さざるのみ、簡とは繁砕を為さざるのみ|中国古典 名言に学ぶ

第八章 寛かんとは苛急かきゅうを為なさざるのみ、簡かんとは繁砕はんさいを為なさざるのみ ー寛者不為苛急耳、簡者不為繁砕耳ー  宋名臣言行録 歐陽修 【宋名臣言行録:二十四巻。前集十巻、後集十四巻は南宋の朱熹の撰。 続集八巻、別集二十六巻、外集十七巻は李幼武の補。宋代名臣の言行を集めたもの】 原文: 寛者不為苛急耳、 簡者不為繁砕耳。 書き下し文: 寛かんとは苛急かきゅうを為なさざるのみ、 簡かんとは繁砕はんさいを為なさざるのみ。 意解: 宋代の欧陽脩おうようしゅうという政治家は各地の地方長官を歴任したが、業績とか評判にとらわれないで、もっぱら「寛」と「簡」による行政を心がけた。それでいて、問題の多い地方に赴任しても、半月もしないうちに問題の大半が片付き、一、二ヶ月もすると、役所は何もやることがなくなって僧房そうぼうのように静かになったといわれる。 ある者が不思議に思って、「公の政治は寛簡を旨としながら、それでいてよく治まるのは、なぜでしょうか」とたずねたところ、欧陽脩は表題のことばを上げて答えたという。「私の心がけている寛とは、過酷かこくな押しつけをしないこと(苛急を為さざるのみ)、 簡とは煩雑なたらい回しをしないこと(繁砕を為さざるのみ)、これに尽きますよ」と。 「寛」と「簡」は組織管理のポイントである。そうゆう意味で、欧陽脩のことばは参考になるであろう。 貞観政要にも「法を用うること、務め寛簡に在り」とある。法の適用は、なるべく緩やかにすることが望ましい。ところが今の司法官を見るに、やたらと苛酷な取り調べを行って、己の成績を上げる事ばかり考えている。たとえば、点数稼ぎを目的とする交通違反の取り締まりなどはその一例であろう。そんなことに熱心なところほど、肝心の事件の解決率が低いとくるから、一層始末が悪い。この問題はまた警察や司法だけの課題ではない。一般の人事管理においても、「務め寛簡に在り」の原則でありたいものである。 *参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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