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玉琢かざれば器を成さず、人学ばざれば道を知らず|中国古典 名言に学ぶ

第三章 玉琢たまみがかざれば器うつわを成なさず、人学ひとまなまばざれば道みちを知らず ー玉不琢不成器、人不学不知道ー    礼記 学記編 (礼記:四十四篇。周末秦漢時代の礼に関する理論及び実際を記録編集したもの。 前漢の戴聖によって伝えられた。「小戴礼」又は「戴記」といわれる。五経の一つ) {原文} 玉不琢不成器、 人不学不知道。 {書き下し文} 玉琢たまみがかざれば器うつわを成なさず、 人学ばざれば道を知らず。 {意解} どんなにすばらしい才能(玉は宝石)があったとしても、努力を積み重ねなければ(磨かなければ)立派な人物になることはできない。玉は磨いてこそ、価値が出る 。人間も学んでこそ、人間のあるべき道を知ることことができる。 「礼記」はこの言葉を揚げたあとで、「この故に、古の王者は、国を建て民に君たるには教学を先となせり」と続けている。 教学を最優先の課題とした、というのだ。何を教えたのかといえば、おそらく、細々とした知識ではなく、社会人として立っていくための 基本的な教養や心構えといったものであったに違いない。「道を知らず」の「道」とは、そういう内容であろう。   今の日本には、こういった面の教育が欠けているように思われる。それでもまだよい。 家庭がダメ、学校がダメでも、社会に出てから否応なしに鍛えられていく。 企業内の社員教育なども、そういう面では かなり重要な役割を果たしつつある。女性にあっても、「肉食系女子」という流行語が生まれるほど自立の自覚が観える。 それにはいろいろな要因があると思われる。 礼記に「礼儀の始めは、容体を正し、顏色を斉え、辞令を順にするに在り」とある。「礼記」は 「およそ人の人たる所以ゆえんのものは礼儀れいぎなり」と言って、表題のことばを揚げている。前漢の戴聖たいせいによって伝えられたもので、周、秦漢時代の礼に関する理論及び実際を記録編集したもの。「人としての基本」を根幹としている。   礼儀の基本は ⼀、姿勢や態度を正す ⼀、顔⾊を整える ⼀、言葉使いに気を付ける の三つだという。好感の持たれる態度や表情、笑顔に加えて、正しい言葉遣いができれば、かなりいい人間関係が築けると云っている。 *参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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