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聖人の治は、民に蔵して府庫に蔵せず|中国古典 名言に学ぶ

第八章 聖人せいじんの治ちは、民たみに蔵ぞうして府庫ふこに蔵ぞうせず ー聖人之治、蔵於民不蔵於府庫ー  韓非子 十過じっか 【韓非子:二十五巻五十五篇。戦国時代の韓非の撰。 先秦時代の法家の学を集大成し、それに韓非の考えを加えたもの。 はじめ「韓子」と称したが、宋以後、唐の韓愈と区別するため 「非」の字を加えたもの】 原文: 聖人之治、 蔵於民不蔵於府庫。 書き下し文: 聖人せいじんの治ちは、 民たみに蔵ぞうして府庫ふこに蔵ぞうせず。 *府庫ふこ:財物・文書などを入れておく蔵。 意解: むかし、みずからの牙の重さに耐えかねて自滅したマンモスがいたという。 現代でも、国民の生活を犠牲にして軍拡路線をひた走る国は、同じ恐れがないとは言えない。聖人の政治というのは、そんな愚かなことはしない、なによりも国民の生活を優先させ、国民の支持を取り付けることを最重点課題にするのだという。 「民に蔵して府庫に蔵せず」とは、そういう意味である。 たしかに国の基盤を固めるためには、軍備を増強するよりも生活の安定をはかり、 無形の支持を高めるほうが正道なのかもしれない。これは企業経営についても同じことが言えよう。社員の生活を犠牲にして利益を蓄積するようなやり方は長続きしない。あがった利益をきちんと還元してこそ、社員のやる気が引き出せるのである。これはまた、物よりも人を大切にする思想だと言ってもよいかもしれない。 管子 牧民に「衣食足りて礼節を知る」とある。国を治める者は、いつも務めて食料に気を配らなくてはいけない。国に財が多ければ遠くから人が集まり、土地が開墾されれば定住してくれる。食事の心配が無くなれば礼節を知り、衣食が足りると栄辱を知る。 管仲は経済政策に力を入れた政治家として知られている。まずなによりも民生の安定を図ることが先決であり、国民の生活さえ安定すれば、自ずから道徳意識が高まり、それにつれて国の基礎も固まる。こういう考えの上に立って、経済優先の政策を推進した為政者である。 *参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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