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中国古典 名言に学ぶ ナオンの言葉の散歩道

目次

   第一章 大きく生きる

むしろ鶏口となるも牛後となるなかれ(一つの生き方)
怨みに報いるに徳を以ってす(理性的な判断で報いる)
往く者は追わず、来る者は拒まず(こだわりのない⼈間関係)
我を馬と呼ばば、これを馬と謂わん(無為⾃然)
窮もまた楽しみ、通もまた楽しむ(⼈⽣を楽しむ)
曲なれば則ち全し(起死回生を図る方策)
君子に三楽あり(三つの楽しみ)
己の欲せざる所は人に施すなかれ(孔子の信条)
己立たんと欲して人を立て、己達せんと欲して人を達す(仁)
功遂げ身退くは天の道なり(退き際を⾃覚する)
三十にして立ち、四十にして惑わず(⼈⽣の道しるべ)
四時の序、功を成す者は去る(役割を果たせば潔く身を引く)
事を慮ること深遠なれば、則ち迂に近し(熟考且つ機敏な処置)
時に安んじて順に処れば、哀楽入る能わず(⼈⽣を楽しむことも 必要)
寿ければ則ち辱多し(こだわらない生き方)
衆曲は直を容れず、衆枉は正を入れず(後悔のない選択)
笑って答えず、心自ら閑なり(心のゆとり)
上善は水の如し(理想的な⽣き⽅)
人みな有用の用を知りて、無用の用を知るなきなり(無用の必要性)
人生、一分を減省せば、すなわち一分を超脱す(減省)
人生は朝露の如し(短い人生の生き方)
人生は白駒の隙を過ぐるが如し(有意義に、かつ楽しく)
人生百年、昼夜おのおの分ばなり(昼も夜も大切に)
清にしてよく容るるあり、仁にしてよく断を善くす(麗しい美徳)
大道は多岐なるを以って羊を亡う(目標を忘れずに)
断じて敢行すれば、鬼神もこれを避く(固い意志で臨む)
知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ(知者は水、仁者は山)
智、仁、勇の三者は天下の達徳なり(必要不可⽋な美徳)
直木は先ず伐られ、甘井は先ず竭く(一⾯の真理)
呑舟の魚は枝流に游がず(⼤きな⽬標を持つ)
難に臨んでは苟も免れんとするなかれ(最後まで貫く)
年年歳歳、花相似たり 歳歳年年、人同じからず(⽣き⽅を 模索)
不義にして富み且つ貴きは、我に於いて浮雲の如し(楽しみを見出す)
憤りを発して食を忘れ、楽しみて以って憂いを忘る(孔子の自画像)
蝸牛角上の争い(客観的に視る)
貪らざるを以って宝と為す(貪らざる)
鷦鷯、森林に巣くうも一枝に過ぎず(⼼のスキルアップ)

 

   第二章 自己を高める

 

その光を和らげ、その塵に同じうす(道の在り方)
その復びすべからざるを為にせば、則ち事敗るること寡し(配慮と、慎重さ)
われ人に功あるも念うべからず(⼈には優しく、⾃分に厳しく)
位なきを患えず、立つ所以を患えよ(努力を重ねる)
意なく、必なく、固なく、我なし(柔軟な心)
謂うこと勿れ、今日学ばずして来日ありと(思い⽴ったが吉⽇)
井蛙は以て海を語るべからず(⾃⼰を知り、謙虚に教えを請う⼼)
一を聞いて以って十を知る(秀でた理解力)
 練極まりて福を成すは、 その福始めて久し(⼰に落とし込む)
一年の計は元旦にあり(元旦に決める)
温温たる恭人はこれ徳の基なり(徳の基)
下問を恥ず(下問を恥ず)
禍は足るを知らざるよりも大なるはなし(足るを知る)
過ぎたるは猶及ばざるが如し(中庸)
過ちて改めざる、これを過ちと謂う(過ちを過ちとして認める)
懐と安は実に名を敗る(悔い改める度量)
学ばざれば便ち老いて衰う(老化防止)
学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆うし(無知、罪的領域)
学びて然る後に足らざるを知り、教えて然る後に困しむを知る(足らざるを知る)
感慨して身を殺すは易く、従容として義に就くは難し(義、人の道)
管を以って天を窺う(異業種交流のすすめ)
苦中の苦を受けざれば、人の上の人たること難し(艱難、汝を玉にす)
君子に九思あり(心のバランス)
君子は義に喩り、小人は利に喩る(悪を恥じる心)
君子は豹変す(美しい⽅向へ変化する)
剣は砥を待ちて而る後に能く利なり(日常の修養)
言いて当たるは知なり、黙して当たるも知なり(黙して包み込んでくれる人)
言は行を顧み、行は言を顧む(言行一致)
故きを温ねて新しきを知る(温故知新)
後生畏るべし(バイタリティを思い出せ)
坐忘(無心)
罪を冥々に得ることなかれ(四知)
三人行えば、必ず我が師あり(己を磨く)
辞譲の心は礼の端なり(四端の説の一つ)
縦欲の病は医すべし、而して執理の病は医し難し(⾃⼰改善、仁の心)
書を読みて聖賢を見ざれば、鉛槧の傭たり(聖賢の⼼に触れる)
小人の過つや必ず文る(我が身を省みる)
小人の学は耳より入りて口より出ず(君子の学、口耳の学)
小人閑居して不善を為す(独を慎む)
小吏に接するにもまた礼を以ってす(謙虚、精励)
上に悪む所、以って下を使うことなかれ(絜矩の道)
心、虚ならざるべからず(⼼に喜びを、⼼に豊かさを)
心ここにあらざれば、視れども見えず(心の作用)
心を観じ道を証するは、此の三者に如くは無し(真の道を会得する方法)
心を養うは寡欲より善きはなし(修養、寡欲)
親を敬する者はあえて人を慢らず(敬愛の念、孝の根本)
人の患は一曲に蔽われて大理に闇きにあり(固定概念からの脱却)
人はすべからく事上に在って磨くべし(実践で磨くべし)
人を看るには、只だ後の半截を看よ(後半⽣の⽣き⽅)
人を知る者は知なり、自らを知る者は明なり(自らを知る)
前言往行を識して以ってその徳を蓄う(優れた古人の言行に学べ)
前事忘れざるは後事の師(失敗の経験に学ぶ)
前車の覆るは後車の戒め(教訓)
善を見れば則ち遷り、過ちあれば則ち改む(改め、繰り返さない)
善を善みして用うる能わず、悪を悪みて去る能わず(口頭禅では説得力に欠ける)
他山の石、以って玉を攻くべし(己を磨く)
知ること艱きにあらず、行うことこれ艱し(行う事は難し)
知る者は言わず、言う者は知らず(知識をひけらかさない)
知者はこれに過ぎ、愚者は及ばず(その場における最善の選択)
智はなお水の如し、流れざるときは則ち腐る(⽇常からの精進)
智者も千慮に必ず一失あり、愚者も千慮に必ず一得あり(謙虚)
天地の気 、暖なれば生じ 、寒なれば殺す(温かい⼼)
徳を樹つるには滋きを務め、悪を除くには本を務む(修養の積み重ね)
年五十にして四十九年の非を知る(改変自己)
貧しくして怨む無きは難く、富みて驕る無きは易し(心理学の至言)
富貴の地に処しては、貧賎の痛癢を知らんことを要す(心からの仁)
福は徼むべからず(人の心を傷つけない)
蓬も麻中に生ずれば、扶けずして直し(善い環境を作る)
飽食終日、心を用うる所なきは、難きかな(やる気を出せ)
磨礪は当に百錬の金の如くすべし、急就は邃養にあらず(慎重且つ堅実に)
欲あれば即ち剛なし(無欲)
礼儀の始めは、容体を正し、顏色を斉え、辞令を順にするに在り(礼儀の基本)
欹器は満を以って覆る(満ち⾜りた境遇の戒め)
殷鑑遠からず、夏后の世に在り(他人の失敗を自分の教訓に)
盡く書を信ずれば則ち書なきに如かず(盲信は危険)
苟に日に新たに、日日に新たに、また日に新たに(修身の決意)
螳螂の臂を怒らして以って車軼に当たるが如し(相手の力と自分の力量を自覚)
驥は一日にして千里なるも、駑馬も十駕すれば則ちまたこれに及ぶ(継続は力なり)

 

   第三章 社会を考える

 

家に賢妻あれば丈夫は横事に遭わず(賢妻)
寡きを患えずして均からざるを患う(民生の安定)
苛政は虎よりも猛し(苛政)
玉琢かざれば器を成さず、人学ばざれば道を知らず(琢)
君は船なり、庶民は水なり(信頼)
国を治むるの道は寛猛中を得るに在り(バランス、中庸)
国士無双(二人といない大人物)
子を養いて教えざるは父の過ちなり(勧学文)
衆怒は犯し難く、専欲は成り難し(自覚)
善く問いを待つ者は鐘を撞くが如し(小鳴、大鳴)
糟糠の妻は堂より下さず(⼈としての在り⽅、清らかさ、誠実さ)
大道廃れて仁義あり(無為⾃然)
朝三暮四(朝令暮改)
天下に忌諱多くして、民いよいよ貧し(無為自然)
天道是か非か(天道是か、⾮か)
道は邇きに在り、而るにこれを遠きに求む(人の道)
徳に順う者は昌え、徳に逆う者は亡ぶ(道義)
内言は出ださず、外言は入れず(内言不出、外言不入)
兵は凶器なり、争いは逆徳なり(最低の策)
民、信なくんば立たず(信義)
無用の費えを去るは、聖王の道にして天下の大利なり(節倹)
牝鶏の晨するは、これ家の索くるなり(戒)
杞憂(いらぬ心配、必要な心配)
桀紂の天下を失うやその民を失えばなり(王道政治)

 

   第四章 着実に生きる

 

すでに明かつ哲、以ってその身を保つ(明哲保身)
安居なきに非ず、我に安心なきなり(心の持ち方)
陰徳ある者は必ず陽報あり(陰徳陽報)
瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(疑わしきは為さず)
花は半開を看、酒は微酔に飲む(程々)
楽しみは極むべからず(敖,欲,志,楽、程々に)
患いは忽せにする所により生じ、禍は細微より起こる(油断一秒、怪我一生)
敢えて天下の先たらず(慈愛)
歓楽極まって哀情多し(愁)
疑心、暗鬼を生ず(偏見、先入観)
吉人の辞は寡く、躁人の辞は多し(発言は慎重に)
久しく尊名を受くるは不祥なり(陶朱猗頓の富)
久安を恃むことなかれ、初難を憚ることなかれ(初難にくじけるな)
君子に三戒あり(色、闘、得)
君子は言に訥にして、行ないに敏ならんと欲す(訥言敏行)
君子は必ずその独りを慎む(自らを欺くな)
軽諾は必ず信寡なし(安請け合いは不信の元)
険を見て能く止まるは知なるかな(次のチャンスを待つ)
言に匪ずんば言うなかれ、由に匪ずんば語るなかれ(口を慎む)
己を修めて人を責めざれば、則ち難より免る(人を責めない)
恒産なければ因って恒心なし(生活の安定)
算多きは勝ち、算少なきは勝たず(勝算)
衆心は城を成し、衆口は金を鑠かす(讒言)
人はその長ずる所に死せざるは寡なし(長所が災いする)
人を恃むは自ら恃むに如かず(まともな処世術)
積善の家には必ず余慶あり(因果応報)
大富は命に由り、小富は勤に由る(俚諺)
大弁は訥なるが如し(喋り過ぎの害)
知の難きに非ず、知に処するは則ち難し(情報処理は慎重に)
天知る、地知る、我知る、子知る(四知)
天地の道は、極まれば則ち反り、盈つれば則ち損ず(継続した努力は、報われる)
徳を作せば心逸して日に休し、偽を作せば心労して日に拙なり(徳を作すか、偽を作すか)
熱鬧の中に一冷眼を着くれば、便ち許多の苦心思を省く(冷静な判断力)
百里を行く者は九十を半ばとす(悔いを残さぬように)
病、膏肓に入る(早期処置)
富は足ることを知るに在り(知足、貴は謙虚)
面従して退いて後言あることなかれ(⾯従後⾔)
良賈は深く蔵して虚しきが若し(盛徳)
亢龍悔いあり(引退の潮時を考える)
敖は長ずべからず、欲は従にすべからず(敖、欲、志、楽、程々に)
羝羊、藩に触れてその角に苦しむ(猪突猛進の害)

   第五章 逆境を乗り越えるための心得

 

禍を転じて福となす(スキルアップチャンス)
禍福は門なし、ただ人の召く所(努力して勝ち取る)
窮すれば即ち変ず、変ずれば即ち通ず(能力を磨き時を待つ)
遇と不遇は時なり(時勢を待つ)
好死は悪活に如かず(希望はあなたを見捨てない)
疾風に勁草を知る(人の真価を見る)
人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う(相手の価値を認める)
船覆りてすなわち善く游ぐを見、馬奔りてすなわちよく御するを見る(真価を発揮するとき)
天を怨みず、人を尤めず(天を怨みず、人を尤めず)
天を楽しみ、命を知る、故に憂えず(目先の現象に一喜一憂しない)
天下、意の如くならざるもの、恒に十に七、八に居る(それでも努力を怠るな)
天網恢恢、疎にして失わず(天網恢恢)
徳は孤ならず、必ず隣あり(徳は孤ならず)
徳慧術知ある者は恒に疢疾に存す(艱難⾟苦の中で磨かれる)
百年河清を俟つ(待っても報われない)
伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し(⼤いなる器ほど完成が遅い)
已むべからざるに於いて已むる者は、已まざる所なし(踏ん張るとき)
鎡基ありといえども、時を待つに如かず(時を掴む)

 

   第六章 成功の心得

 

その能を矜れば、その功を喪う(能ある鷹は爪を隠す)
井を掘ること九仞、而も泉に及ばざれば、なお井を棄つと為すなり(完遂)
遠水は近火を救わず(的確な判断)
遠慮なければ、必ず近憂あり(先を見通し対策を考える)
可を見て進み、難を知りて退く(冷静沈着な判断力)
奇貨居くべし(先見の明)
疑を以って疑を決すれば決必ず当たらず(正確な情報と見識)
疑行は名なく、疑事は功なし(確信の後の行動)
疑謀は成すなかれ(見極めて後、実行)
愚公、山を移す(成功の近道は長期的な視野)
愚者は成事に闇く、智者は未萌に見る(未萌に見る)
君子以って事を作すには始めを謀る(⼗分に練り上げられた事業計画)
鶏肋(見極める)
賢士の世に処るは譬えば錐の囊中に処るが若し(チャンスを引き寄せる)
険を行って以って幸を徼む(自省)
虎穴にいらずんば、虎子を得ず(熟慮、決断、実行)
功の崇きはこれ志、業の広きはこれ勤(志、勤)
功を建て業を立つるは、多くは虚円の士なり(情勢の変化に柔軟に対応)
三十六策、走るをこれ上計とす(挽回が可能)
山を為ること九仞、功を一簣に虧く(一事に心奪われるな)
始めは処女の如く、後には脱兎の如し(守、攻)
志ある者は事竟に成る(強い意志)
事は密なるを以って成り、語は泄るるを以って敗る(秘匿)
事を処するには心あるべからず(下⼼があってはうまくいかない)
事予めすれば則ち立ち、予めせざれば則ち廃す(十分な準備)
時務を識るは俊傑に在り(俊傑)
初めあらざること無く、克く終わりあること鮮なし(初心忘れるべからず)
勝に急して敗を忘るるなかれ(万一の時の事も考慮する)
小人は水に溺れ、君子は口に溺れ、大人は民に溺れる(慣れの油断)
小忍ばざれば則ち大謀を乱る(堪忍)
小利を見れば、則ち大事成らず(焦らず長期的な目標)
小利を顧みるは則ち大利の残なり(⼗過)
人、一たびしてこれを能くすれば、己これを百たびす(奮起)
人は流水の鑑みるなくして、止水に鑑みる(明鏡止水)
世に伯楽あり、然る後に千里の馬あり(名伯楽)
先発すれば人を制し、後発すれば人に制せられる(先発の利)
千丈の堤も螻蟻の穴を以って潰ゆ(早期対応)
善く戦う者の勝つや、 智名も無く、勇功も無し(勝ち安きに勝つ)
善く戦う者は人を致して人に致されず(主導権を握る)
大行は細謹を顧みず、大礼は小譲を辞せず(決断)
胆は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す(大胆、細心)
知者の慮は必ず利害に雑う(両面思考)
柱に膠して瑟を鼓す(柔軟な思考)
天下を争う者は必ず先ず人を争う(優秀な人材の獲得)
徳は才の主、才は徳の奴なり(人徳の重要性)
彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず(彼を知り己を知る)
備えを以って時を待ち、時を以って事を興す(準備をして好機を待ち行動)
百戦百勝は善の善なるものに非ず(知略)
福は微なるより生じ、禍は忽にするより生ず(何もしないで終わることを恐れる)
兵の形は水に象る(臨機応変)
木に縁りて魚を求む(仁、義)
慮らずんば胡ぞ獲ん、為さずんば胡ぞ成らん(盧、実行)
蹞歩を積まざれば、以って千里に至るなし(一歩を積む)
疾きこと風の如く、徐なること林の如く(機先を制する)

 

   第七章 人と接するための心得

 

愛は憎しみの始め、徳は怨みの本なり(無償の愛)
益者三楽、損者三楽(楽しみ)
益者三友、損者三友(友)
怨みは深浅を期せず、それ心を傷うに於いてす(⼼施、心傷)
怨み豈に明らかなるに在らんや、見えざるをこれ図れ(禍を未然に防ぐ)
花発けば風雨多く、人生別離足る(別れ)
我に投ずるに桃を以ってすれば、これに報ゆるに李を以ってす(恩義に報いる)
管鮑の交わり(友情の本質)
吉人は、 すなわち夢寐神魂も、 和気にあらざるはなし(吉人、凶人)
君子の交わりは淡きこと水の若し(淡くして以て親しむ)
君子は交わり絶ちても悪声を出ださず(悪口は言わない)
君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず(和)
潔きはつねに汚れより出で、 明るきはつねに晦より生ずる(変身の可能性)
己に如かざる者を友とするなかれ(優越感に浸ることなかれ)
巧言令色、鮮し仁(剛毅⽊訥)
巧詐は拙誠に如かず(拙誠)
細人の人を愛するや、姑息を以ってす(無償の愛)
信言は美ならず、美言は信ならず(美言は信ならず)
人と與にするには備わらんことを求めず(相手の能力を引き出す)
人にして信なくんば、その可なるを知らざるなり(見極める)
人に接しては則ち渾てこれ一団の和気(滲み出る和気)
人の悪を攻むるには、太だ厳なることなかれ(諭す)
人の悪を称する者を悪む(自戒)
人の小過を責めず、人の陰私も発かず、人の旧悪を念わず(心がける事)
人を挙ぐるにはすべからく退を好む者を挙ぐべし(推薦する)
人を存るものは眸子より良きは莫し(観察眼)
人主の逆鱗に嬰るるなくんば則ち幾し(人の逆鱗)
人心の同じからざるは、其の面の如し(己の心を保つ)
人生意気に感ず、功名誰かまた論ぜん(意気に感ず)
世を処するに一歩を譲るを高しとなす(一歩を譲る)
其の子を知らざれば、其の友を視よ(その友を見よ)
知りて知らずとするは上なり(謙虚に認めて改善)
忠告してこれを善道し、不可なれば則ち止む(自主性を重んじる)
二人心を同じうすれば、その利、金を絶つ(友情)
卑譲は徳の基なり(謙虚であれ)
変に処しては、まさに百忍を堅くして、以て成るを図るべし(耐え忍ぶ強さを持つ)
朋友に処するに、務めて相下れば則ち益を得、相上げば則ち損ず(謙虚、寛容であれ)
暴虎馮河、死して悔いなき者は、吾与にせず(思慮深さ)
満は損を招き、謙は益を受く(謙虚であれ)
夜郎自大(広い視野を持つ)
友と交わるには、すべからく三分の俠気を帯ぶべし(男気)
友なる者は、其の德を友とす(人間性を友とす)
有りて施さざれば、窮して之を救ふもの無きなり(施を務)
用兵の道は心を攻むるを上となす(心を攻める)
利を以って合する者は、窮禍患害に迫られて相棄つ(相棄つ、相収む)
礼之用は和を貴しと為す(礼、和)
壹貴壹賎、交情すなわち見わる(交際の真情を知る)
韜晦して圭角を露すなかれ(韜晦)

 

   第八章 リーダーの心得

 

これを望めば木鶏に似たり(睨みをきかせる)
これ賢これ徳、よく人を服す(謙虚と信頼をもって接する)
その身正しければ令せずして行わる(率先して姿勢を正す)
その長ずる所を貴び、その短なる所を忘る(長所を褒める)
その不辜を殺さんよりはむしろ不経に失せよ(疑わしきは罰せず)
ただ有道者のみ能く患をいまだ形れざるに備う(徳と能⼒を磨け)
まさに大いに為すあらんとする君は、必ず召さざる所の臣あり(阿衡、仲⽗、三顧の礼)
安きに居りて危うきを思う(気を緩めない)
衣食足りて礼節を知る(⺠⽣の安定を図る)
一隅を守りて、万方を遺る(⼤局的な判断)
一利を興すは一害を除くに若かず(一害を除く)
運用の妙は一心に存す(臨機応変な運⽤)
恩もし己より出でなば、怨みははた誰にか帰せん(私情を挟まない)
下に臨むに簡を以ってし、衆を御するに寬を以ってす(簡略、寛容)
下の上に事うるや、その令する所に従わずして、その行なう所に従う(慎)
我に諂諛する者は吾が賊なり(諂諛)
寛とは苛急を為さざるのみ、簡とは繁砕を為さざるのみ(寛、簡)
喜怒を色に形さず(感情を顔に出さない)
忌めば則ち怨み多し(謙虚、自己啓発)
疑わば用うるなかれ、用いては疑うなかれ(見る目を養う)
鞠躬尽力、死して後已まん(全力を尽くす)
君子は道を謀りて食を謀らず(謀道)
軍に将たるの事は、静以って幽、正以って治(冷静沈着であれ)
言行は君子の枢機なり(慎重な発言と行動)
己を枉ぐる者にしていまだ能く人を直くする者はあらず(王道政治)
故旧は大故なければ則ち棄てず(一人の人間に完全さを求めず)
呉越同舟(相救)
国のまさに興らんとするや、必ず師を貴びて傳を重んず(⾃重⾃戒)
国を治むるはなお樹を裁うるが如し(率先して努め励む)
国を治むる者は田を鎒るが若し、苗を害する者を去るのみ(自然の成長に期待)
士は以って弘毅ならざる可からず(弘毅)
士は己を知る者のために死す(理解者)
十の語九中るも、未だ必ずしも奇と称せず(多弁の愚)
術あれば則ち人を制し、術なければ則ち人に制せらる(七つの術)
小恵を私して大体を傷るなかれ(全体の利益が最優先)
人はその親愛する所に之いて辟す(身を修め家を⻫う)
人道は盈を悪みて謙を好む(謙虚な⼼で処する)
水清ければ大魚なし(寛容さが必要)
政をなすの要は、ただ人を得るに在り(優秀な人材を得る)
聖人の治は、民に蔵して府庫に蔵せず(国民の生活を優先)
赤心を推して人の腹中に置く(誠意をもって接する)
先ず和して而る後に大事を造す(和して後、大事を造す)
善く将たる者は愛と威とのみ(愛、威)
善く人を用うる者はこれが下となる(不争之徳)
善く戦う者はこれを勢に求めて人に責めず(勢)
善く吏たる者は徳を樹う(徳を樹う)
草創と守成といずれか難き(艱苦、驕逸)
太上は下これあるを知る(我自ら然り)
泰山は土壌を譲らず、故によくその大を成す(ダイバーシティ)
大人は言必ずしも信ならず、行必ずしも果ならず(義)
大禹は聖人にして乃ち寸陰を惜しめり、衆人に至ってはまさに分陰を惜しむべし(分陰)
智は禍を免るるを貴ぶ(智、禍を免れる)
忠信以ってこれを得、驕泰以ってこれを失う(忠信)
天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず(天の時、地の利、人の和)
天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ(先憂後楽リーダー像)
桃李言わざれども下自ら蹊を成す(理想の指導者像)
徳は事業の基なり(徳を磨く)
敗軍の将は以て勇を言うべからず(士は己を知る者のために死す)
墳せずんば啓せず、悱せずんば発せず(自己啓発)
兵を用うるの害は猶予最大なり(冷静な判断⼒)
法は三章のみ(信頼を勝ち取る)
法を用うること、務め寛簡に在り(務め寛簡に在り)
明なれども察に及ばず、寛なれども縦に至らず(過ぎたるは及ばざるが如し)
明極まれば、則ち察に過ぎて疑い多し(過察に注意)
明主のその臣を導制する所は、二柄のみ(賞、罰)
木は縄に従えば則ち正しく、后は諌めに従えば則ち聖なり(諫諍)
黙してこれを成し、言わずして信あるは徳行に存す(人間的魅力)
流水の清濁はその源に在り(清濁は源にある)
綸言、汗の如し(発言は慎重に)
諍臣は必ずその漸を諫む(前兆の段階で諫める)
騏驎も衰うるや、駑馬これに先だつ(後進に道を譲る)
寬にして畏れられ、厳にして愛せらる(厳にして愛せらる)