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徳は事業の基なり|中国古典 名言に学ぶ

徳は事業の基なり

徳は事業の基なり

第八章

とく事業じぎょうもとなり

ー徳者事業之基ー  菜根譚 前集157項
【菜根譚:明の洪自誠編。前集222条では人との交わり、事治、対応の道を説き、
後集135条では退静閑居の楽しみを論じている】

原文:
徳者事業之基
未有基不固而棟宇堅久者。
心者後裔之根。
未有根不植而枝葉栄茂者。

書き下し文:
とく事業じぎょうもとなり。
いま基固もとかたからずして棟宇とうじ堅久けんきゅうなる者有ものあらず。
こころあるものは、後裔こうえいなり。
いまたずして枝葉えだは栄茂えいもする者有ものあらず。

棟宇とうじ:建物
後裔こうえい:子孫

徳は事業の基なり

徳は事業の基なり

意解:
事業を発展させる基礎になるのは、
経営者其の人の持っている徳だという。
「基礎が固まっていないのに、建物が堅固であったためしはない」
と。付け加えている。

心とは、「」すなわち人に対する思いやりの心である。
これがあってこそ周りの支持も得られるのである。
心(仁)は子孫の反映を左右する根本でもある。
根本である根がしっかりと張っていないのに、
幹や葉が立派に成長したことはない。と言っている。

リーダーは、自分よりも優れた面を持つ人材を集め、
彼らの強い個性をどのように活かし、且つ調和させて組織力を高めていくのか!
部下の見識を引き出し、いかに聞くべきか!

全ては、リーダーとしての意識を明確に持ち、自覚することが、
トップとしての徳を磨く事が始めに必要と思われる。

 「徳」と「仁」この二つは両輪のような関係にある、
「徳」、「仁」に欠けた人物は、
かりに一時は隆盛をきわめても長続きしない。
それを語っているのが、この言葉である。

三国志 先主伝注 諸葛亮集に「これ賢これ徳、よく人を服す」とある。
「小さな悪だからといって、けっしておこなってはならぬ、
小さな善だからといって、けっしておこたってはならぬ。
けんとく、この二字が人を動かすのである」と教えてくれている。

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。