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花は半開を看、酒は微酔に飲む|中国古典 名言に学ぶ

第四章 花は半開を看み、酒は微酔びすいに飲む ー花看半開、酒飲微酔ー    菜根譚 後集 112項 (菜根譚:明の洪自誠編。前集222条では人との交わり、事治、対応の道を説き、 後集135条では退静閑居の楽しみを論じている) {原文} 花看半開、酒飲微酔。 此中大佳趣。 若至爛漫骸醄、 便成悪境矣。 履盈満者、宜思之。 {書き下し文} 花は半開を看み、酒は微酔びすいに飲む。 此この中うちに大おおいに佳趣かしゅあり。 若もし爛漫骸醄らんまんもうとうに至いたらば、 便すなわち悪境あくきょうを成なす。 盈満えいまんを履ふむ者、宜よろしく之これを思おもうべし。 {意解}   花を観賞するなら五分咲きの頃、 酒を飲むならほろ酔い機嫌のあたりでやめておく。 このような状態がこの上なく素晴らしいのだ。 酔っぱらってヘドを吐くような飲み方はよろしくない。 「盈満えいまんを履ふむ者は、よろしくこれを思うべし」   満ち足りた境遇きょうぐうにある人は、 このことをよく考えてほしいということだ。  つまりこの一句は、花の見方や酒の飲み方を語りながら、 実は人生の生き方を説こうとしている。   なんでも思いどうりになる満ち足りた境遇は、 往々おうおうにして人をダメにする。 傲慢ごうまんになったり、変に意固地いこじになったりして、 かえって人から嫌われることが多い。   むろん、したいことも十分にできないような、 あまりに不自由な境遇でも困る。 程々が良いということだ。   恵まれた人でも、一つや二つ、思い道理にならないことを 抱えていたほうが良いのかもしれない(自重)。 礼記 曲礼上に「敖は長ずべからず、欲は従にすべからず」とある。すべて物事には「程々に」がよい。おごりを募つのらせてはいけない。欲望よくぼうに溺おぼれてしまってはいけない。 志こころざしは完全に満たされることを求めてはいけない。歓楽かんらくは限りを尽くしてはいけない。 敖ごう,欲よく,志し,楽らく――いずれにおいても,限度を設け(程々)、とどまることを知ることが大切であるといっている。 *参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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