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術あれば則ち人を制し、術なければ則ち人に制せらる|中国古典 名言に学ぶ

第八章 術じゅつあれば則すなわち人ひとを制せいし、術じゅつなければ則すなわち人ひとに制せいせらる ー有術則制人、無術則制於人ー  淮南子 主術訓 24 【淮南子えなんじ:二十一巻。前漢の淮南王劉安が幕下の学者に命じて、 おのおのの専門について講論させて作った書】 原文: 有術則制人、 無術則制於人。 書き下し文: 術じゅつあれば則すなわち人ひとを制せいし、 術じゅつなければ則すなわち人ひとに制せいせらる。 意解: 「淮南子えなんじ」によれば、「術」とは、「人君じんくんの国を宰さいし、臣下を統御とうぎょするの道」だという。 つまり、部下をコントロールするノウハウのようなものである。くつわや手綱がないと馬を操ることができないように、「術」をもたないと部下を使いこなすことができない。 この「術」を、リーダーにとって欠くべからざる条件だと強調したのが「韓非子かんぴし」である。 「術は人に見せるものではない。君主が胸の中に収めておき、あれこれ見比べて、秘密のうちに部下を操縦するものである」と述べ、更にこう語っている。 「術を使って治めれば、自分は廟堂びょうどうに座って処女のように神妙にしていても、 うまく治めることができる。これとは逆に、術を使わないで治めようとすれば、 痩やせ細るほどあくせくしても、その割に効果は上がらない」と云う。 リーダーは、その立場にふさわしい徳を身につけるばかりでなく、このような術もマスターしなければならないということだ。現代組織におけるマネージメントにおいても、おおいに参考になると言えよう。 統制 七つの「術」韓非子  人を動かす原理 一、臣下の言葉と事実とを突き合わせて調べること。 二、罪を犯した者は必ず罰して、威光を示すこと。 三、功績を立てた者には必ず賞を与えて、臣下の能力を発揮させること。 四、臣下の一人ひとりの言葉に注意し、発言に責任をもたせること。 五、紛らわしいことを告げ、思いもよらぬことをたずねてみること。 六、知っているのに知らぬふりをしてたずねてみること。 七、あべこべのことをいい、反対のことを行ってみせること。 三国志 孫権 名言に「その長ずる所を貴び、その短なる所を忘る」とある。「三国志」の呉ごの孫権そんけんは、ライバルであった魏ぎの曹操そうそうや蜀しょくの劉備りゅうびと比べて、地味なリーダーであったが、この孫権の大きな長所は、部下の育て方が巧みだったことだ。かれの幕下からは有能な人材が何人も育ち、孫権は彼らの活躍により呉の存続、生き残りに成功している。その孫権が部下の短所には目をつぶり、長所を発揮できるような態度で部下に臨んだ。と云っている。人は叱しかられるよりも、褒ほめられることによって、やる気も出るし、成長もする。 短所をあげつらうよりも、孫権のように長所を褒ほめてやるほうが、部下を使いこなす、また、人と接する上手なコツなのかもしれない。 *参考資料:韓非子 人を動かす原理 統制ー7つの術 前田信弘氏編訳 *参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、 自分なりに追記や解釈して掲載しています。 私たちは、日々、何をするにしても 大なり小なり、決断(選択)をしている その折々に思い出し、 より善い選択(決断)ができるように 貴方も私も 在りたいですね。

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