功遂げ身退くは天の道なり|功遂身退、天之道也|老子 道徳経|

第一章 大きく生きる

功遂げ身退くは天の道なり

第一章 大きく生きる

 


功遂こうと身退みしりぞくはてんみちなり

ー功遂身退、天之道也ー   老子 道徳経 下篇
(老子:二巻八十一章。道家の祖。老耽の撰と伝えられるが、
老耽が実在したか否かは明らかではない。
人為、虚飾を去って、無為自然であるべきことを説いている。別名「道徳経」)

{書き下し文}

してこれをたすは、そのむるにかず。
おしはかりてこれをするどくするは、長く保つべからず。
金玉きんぎょく堂に満つるは、これをく守るし。
富貴にしておごるは、自らそのとがのこす。
功遂こうとげ身退しりぞくは、天の道なり。

{和訳}

持って、そしてこれをあふれるほどたそうとすることは、
それはやめておくにこしたことはない。
きたえて、そしてこれを鋭くしても、 長く保つことはできない。
金や玉が堂を満たしても これをよく守りとおすことはできない。
富貴にして、おごり高ぶっていると、 自らそのとががのこるだけである。
こうげたなら、身を退く、 (これが)天の道である。

功遂げ身退くは天の道なり