その不辜を殺さんよりはむしろ不経に失せよ|書経 虞書 大禹謨|
第八章 リーダーの心得
その不辜を殺さんよりはむしろ不経に失せよ
ー与其殺不辜、寧失不経ー 書経 虞書 大禹謨
【書経:二十巻。「尚書」のこと。五経の一つ。
堯、舜の伝説時代から夏、殷を経て、周代に至る間の政治に関する記録。
初めは単に「書」といったが、宋代になって「書経」と呼ばれるようになった】
書き下し文:
皐陶曰く、帝の德愆つこと罔し。
下に臨むに簡を以てし、衆を御すに寬を以てす。
罰は嗣に及ぼさず、賞は世に延ぼす。
過てるを宥めて大いなりとすること無く、故を刑するに小しきなること無し。
罪の疑わしきは惟を軽くし、功の疑わしきは惟を重くす。
その不辜を殺さんよりは、寧不経に失せよ。
*参考:「書経」(尚書)原文と読み