内言は出ださず、外言は入れず|内言不出、外言不入|礼記 内则|

第三章 社会を考える
内言は出ださず、外言は入れず
ー内言不出、外言不入ー 礼記 内则
【礼記:四十四篇。周末秦漢時代の礼に関する理論及び実際を記録編集したもの。前漢の戴聖によって伝えられた。「小戴礼」又は「戴記」といわれる。五経の一つ】
原文:
内言不出、
外言不入。
書き下し文:
内言は出ださず、
外言は入れず。

意解:
「内言」とは、家庭内の問題、「外言」とは、仕事上の問題。
家庭の問題は家庭で解決し、外の問題は外で解決し、
みだりに外へ持ち出したり、内へ持ち込んだりするな、というもの。
むかしの中国は、女は内、男は外と職務分担がきまっていて、
女は外の問題に口出ししない、男は内の問題に介入しないことが
望ましいあり方だとされていた。
ココに掲げたことばも、そういう思想の延長線上にある。
表面だけを見ると、現代の状況とは合致しないように思われるかもしれないが、
必ずしもそうではない。
たとえば、「外言は入れず」である。
なぜ外の問題を家庭に持ち込んではならないのか。
言うまでもなく、女房が表の仕事に介入することによって、
好ましからぬ影響が生まれてくるからである。
これは現代でもしばしば見かける光景であろう。
とくにリーダーは、こういう面でも自戒が望まれるということだ。
また、通俗編に「家に賢妻あれば丈夫は横事に遭わず」とある。
家に帰って、愚痴や不満ばかり聞かされていたのでは、
これまた仕事に立ち向かう姿勢に影響してくるに違いない。
公金横領とか贈収賄事件に巻き込まれたりするのも、
家に賢妻がいれば、かなりな程度防げるのではないかとも思われる。
*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。
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