鶏肋|三国志|鶏肋とは役に立たないが捨てるには惜しいの意味。

第六章 成功の心得

鶏肋
鶏肋

第六章 成功の心得

 

鶏肋けいろ

ー鶏肋ー  三国志
【三国志:六十五巻。正史の一つ。漢滅亡の後、天下を三分した三国(魏、呉、蜀)に関する史書。五代の晋、陳寿の撰】

原文:


鶏肋

書き下し文:


鶏肋けいろく

鶏肋
鶏肋


意解:


たいして役に立たないが捨てるには惜しい、そういうものを「鶏肋けいろく」という。
このことばの出典は、「三国志」で「乱世の奸雄かんゆう」と称された
魏の曹操にまつわるエピソードである。

曹操が劉備りゅうびの守る漢中かんちゅうに攻め込んだときのことだ。
このとき劉備側の守りが固く、めずらしく曹操の軍が苦戦に陥った。
すると曹操は、参謀連中を集めてたった一言「鶏肋だ」と語ったという。
だが、かれらには何を意味するのか理解できない。
その中で一人だけ、さっさと撤退の準備を始めた者がいた。
皆がわけを聞くと、こう答えたという。

「鶏肋、つまり鶏のガラというのは、捨てるにはもったいないが、
そんなに肉はついていない。これは撤退だと、ピンときたよ」
これは見込みがないと見極めるや即座に撤退の決断を下す、
それが曹操という人の強さの秘訣でもあった。

中庸に「智、仁、勇の三者は天下の達徳なり」とある。
「達徳」とは、徳の中の徳。とりわけ重要な徳といった意味です。
徳は幾つもの要素から成り立っていて、そのなかでも、
とりわけ重要なのが、智、仁、勇の三つだといいます。

その一つに勇がある。「」とは勇気。
決断力といってもよいかもしれない。進むにせよ退くにせよ、
決断すべきときに、きちんと決断できる能力、それも「勇」と言える。

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。