その光を和らげ、その塵に同じうす|和其光、同其塵|老子 玄徳|
第二章 自己を高める
その光を和らげ、その塵に同じうす
ー和其光、同其塵ー 老子 玄徳 第五十六
(老子:二巻八十一章。道家の祖。老耽の撰と伝えられるが、老耽が実在したか否かは明らかではない。人為、虚飾を去って、無為自然であるべきことを説いている。別名「道徳経」)
{書き下し文}
知る者は言わず、言う者は知らず。
その兌を塞ぎて、その門を閉し、
その鋭を挫いて、その紛を解き、
その光を和げて、その塵に同じうす。
これを玄同と謂う。
故に得て親しむべからず、得て疏んずべからず。
得て利すべからず、得て害すべからず。
得て貴ぶべからず、得て賤しむべからず。
故に天下の貴きとなる。