人一たびしてこれを能くすれば、己これを百たびす|中庸 宋朱熹章句
第六章 成功の心得
人、一たびしてこれを能くすれば、己これを百たびす
- 人一能之己百之 - 中庸 宋朱熹章句 第二十章
(中庸:もと「礼記」中の一篇であったが、後に四書の一つに数えられた。
孔子の孫の子思の撰と伝えられている。)
【書き下し文】
学ばざること有り、之を学びて能くせざれば措かざるなり。
問わざること有り、之を問いて知らざれば惜かざるなり。
思わざること有り、之を思いて得ざれば惜かざるなり。
弁ぜざること有り、之を弁じて明らかならざれば惜かざるなり。
行わざること有り、之を行いて篤からざれば惜かざるなり。
人一たび之を能くすれば己之を百たびす、
人十たび之を能くすれば己之を千たびす。
果たして此の道を能くすれば、
愚と雖も必ず明らかに、柔と雖も必ず強なり。