第二章 自己を高める
苟に日に新たに、日日に新たに、また日に新たに
ー苟日新、日日新、又日新ー 大学 伝二章
(大学:一巻。もと「礼記」中の一篇であったが、宋代以降、単行本として独立し、朱熹がこれを四書の一としたことから、特に広く読まれるようになった。)
{原文}
湯之盤銘曰、
苟日新、日日新、又日新。
{書き下し文}
湯の盤の銘に曰わく、
「苟に日に新たに、日日に新たに、また日に新たなり」と。
{意解}
殷の時代の湯王という明君は、洗面器にこの一文を刻み込み
「修身」の決意を日々新たにしたといわれる。
日本では土光敏夫氏が この言葉をモットーにして
徳を磨き「行革」に努めたと聞く。「大学」という本は、
文字数の少ない「孫子の兵法」の三分の一の、
わずか千七百五十三字の小冊子である。
その内容は「修身、斉家、平天下」を説いたもので
その内の「修身」の中に出てくる一文。
自分を鍛えようとする自覚的な努力を促する”自己啓発のすすめ”の言葉である。
修身、修養とかの言葉を聞くと眉をひそめる人も少なくないが 、
日に新たに、日日に新たに 続けることが進歩につながると確信する。
*修身:自分の行いを正しくするようにつとめること
*盤:洗面器
*銘:彫りこまれている言葉
*湯:湯王
*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。