怨み豈に明らかなるに在らんや、見えざるをこれ図れ|書経 夏書|
第七章 人と接するための心得
怨み豈に明らかなるに在らんや、見えざるをこれ図れ
ー怨豈在明、不見是図ー 書経 夏書 五子之歌
【書経:二十巻。「尚書」のこと。五経の一つ。堯、舜の伝説時代から夏、殷を経て、周代に至る間の政治に関する記録。初めは単に「書」といったが、宋代になって「書経」と呼ばれるようになった】
書き下し文:
皇祖に訓え有り、民は近づく可く、下す可からず、
民は惟れ邦の本なり、本固ければ邦寧し。
予天下を視るに、愚夫愚婦、一に能く予に勝る、
一人三失ある、怨み豈に明らかなるに在らんや、見えざるをこれ図れ、
予兆民に臨むに、懍乎として朽索の六馬を馭するが如し、
人の上たる者、奈何ぞ敬せざらん。
*奈何(いかん):いかんせん,なんともしようがない