怨み豈に明らかなるに在らんや、見えざるをこれ図れ|書経 夏書|

第七章 人と接するための心得

怨み豈に明らかなるに在らんや、見えざるをこれ図れ50,96

第七章 人と接するための心得

 

うらあきらかなるにらんや、えざるをこれはか

ー怨豈在明、不見是図ー  書経 夏書 五子之歌
【書経:二十巻。「尚書」のこと。五経の一つ。堯、舜の伝説時代から夏、殷を経て、周代に至る間の政治に関する記録。初めは単に「書」といったが、宋代になって「書経」と呼ばれるようになった】

書き下し文:

皇祖こうそおしり、たみちかづくく、くだからず、
たみくにもとなり、もとかたければ邦寧くにやすし。
われ天下てんかるに、愚夫愚婦ぐふぐふいつわれまさる、
一人三失いちにんさんしつある、うらあきらかなるにらんや、えざるをこれはかれ、
われ兆民ちょうみんのぞむに、懍乎りんことして朽索きゅうさく六馬りくばぎょするがごとし、
ひとかみたるもの奈何いかんけいせざらん。

*奈何(いかん):いかんせん,なんともしようがない

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