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逆境を


天をうらみず、人をとがめず

 

ー不怨天、不尤人ー     論語 憲問第十四
(論語:十巻二十編。孔子や孔子の門弟の言行を記したもの。
儒家の聖典とされている。四書の一つ。)

 

{原文}
子曰、莫我知也夫。
子貢曰、何爲其莫知子也。
子曰、不怨天、不尤人、
下學而上達。知我者其天乎。

 

{書き下し文}
のたまわく、われることきかな。
子貢わく、何為なにすれぞを知ることからんや。
のたまわく、天をうらみず、人をとがめず、
下学かがくして上達じょうたつす。我を知る者は其れてんか。

 

下学かがく:初歩的で卑近なことを学ぶこと。
上達じょうたつ:高遠な道理に通じること。
 


 

{意解}
 孔子の晩年のことであるらしい。
あるとき、「ああ、私を理解してくれる人はいない」と嘆いた。
 
それを耳にした子貢しこうという弟子が、
「どうしてそんなことをおっしゃるのですか」
とたずねたところ、孔子はこう答えている。
「天を怨みず、人を尤めず、下学して上達す。われを知る者はそれ天か」
 
訳せば、
「なにも天を怨むのでも、人を咎めるのでもない。
私は、日常的なものから高遠な道理まで、
ありとあらゆるものの探求を志してきた。
この私を理解してくれるのは、天だけであろうかと考えたまでだ」
 
 苦しい時や辛い時には、ややもすると自分の責任は棚に上げて、
天を怨み、人を咎めたくなるのが人情の常である。

 だが、それをやっていたのでは、
いつまでたっても進歩がないし、心の平安も得られない。
 
 そういう時こそ、孔子のこの言葉を思い出したいものである。

 

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

 

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沈琳 二胡 女人花

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