第一章 大きく生きる
笑って答えず、心自ら閑なり
ー笑而不答心自閑ー 古文新宝
(古文新宝:二十巻。宋の黄堅の編。前集・後集からなり、前集には、漢代から宋代までの著名な詩、後集には、戦国末、楚の屈原から宋代までの著名な辞賦、文章を収めた詩文集)
{原文}
問余何事栖碧山、
笑而不答心自閑。
桃花流水杳然去、
別有天地非人間。
{書き下し文}
余に問う 何事か碧山に栖むと、
笑って答えず 心自ら閑なり 。
桃花流水杳然として去り、
別に天地の人間に非ざるあり。
*杳然:はるかに遠いさま
{意解}
唐の時代の詩人、 李白の「山中答俗人」と題する詩の一節です。
世間の人々は、どうしてこんな山奥に住んでいるのかとたずねる。
私はただ笑って答えないが、まことにのんびりとこの環境を楽しんでいるのだ。
ごらん、桃の花びらが川面に浮かんでゆったりと流れ去り、
俗世間とは全く異なる風情があるではないか。
心自閑(心自ら閑なり)
現代でも都会を離れて 田舎で暮らそうとする人々も増えてきている。
笑って答えず、心自ら閑なり 都会の喧騒から解放され 四季折々の、
自然の営みを 肌身に感じ四季の移り変わりを楽しむ、
こんなひとときを持てる 心のゆとりがほしいものですね。
自分の人生を鑑みる事も、心の平常心を保つのに役に立つと思われる。
(心のスキルアップ・無欲恬淡)
*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。