罪を冥々に得ることなかれ|無得罪於冥冥|菜根譚 前集 48項|

第二章 自己を高める

罪を冥々に得ることなかれ50,96

第二章 自己を高める

 

つみ冥々めいめいることなかれ

ー無得罪於冥冥ー  菜根譚 前集 48項
【菜根譚:明の洪自誠編。前集222条では人との交わり、事治、対応の道を説き、後集135条では退静閑居の楽しみを論じている】

書き下し文:


肝、病を受くれば、目、視ることあたわず。
腎、病を受くれば、耳、聴くことあたわず。
病いは人の見えざるところにて受けて、
必ず人のともに見えるところに発す。
ゆえに君子は、
罪を昭々しょうしょうに得ることなきを欲せば、
まず罪を冥々めいめいに得ることなかれ。

昭々しょうしょう:すみずみまであきらかなさま
冥々めいめい:はっきりと形をとって表れないうち

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