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禍を転じて福となす|転禍而為福|戦国策 燕策|

禍を転じて福となす 第五章 逆境を乗り越えるための心得
禍を転じて福となす

第五章 逆境を乗り越えるための心得

 

わざわいてんじてふくとなす

ー転禍而為福ー  戦国策 燕策
(戦国策:三十三篇。周の元王から秦の始皇帝までの戦国時代の謀臣、
策士らの活躍を各国別に編集したもの。前漢の劉向の編。)




{原文}

知者之挙事也、
転禍而為福、
因敗而成功。




{書き下し文}

知者の事をぐるや、
わざわいてんじてふくとなし、
はいりてこう

禍を転じて福となす

禍を転じて福となす




{意解}


悪化した状況の、打開を図る時などに使われる。
よく知られた言葉で、昔より、日本でも中国でもよく使われている。
「智者は、仕事をするにあたって、禍を転じて福とし、
失敗を成功の母とする」という。

わざわいも失敗も人生にはつきものである。普通の人なら誰でも一度や二度は
わざわいに見舞われたり、失敗をおかしたりして逆境を経験している。
特に行動的に人生を生きている人ほど、逆境や、禍に遭う事が多いかもしれない。

ポイントは、問題にどう対処するかが人生を歩んでいく上で、
大きな分かれ道になる。一度や二度の失敗で意気消沈していたのでは、
浮上するチャンスを見逃してしまう。
そんな時こそ、「禍を転じて福と成す」である。
災にしても、逆境にしても、原因があり、その結果である。

それを真摯しんしに受け止め、より以上に高みに登れると自分を信じて、
足りぬ徳を身につける事に努めれば、自分をより大きく育てる
スキルアップのチャンスにできると思われる。

菜根譚 後集76に「伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し」ともある。
努力をしても人事じんじくしても、上手く行かない、
むくわれないというのもよくある事である。
しかし、
思えば、何の悩みも苦労も体験していなければ、
幸福であることを感じる度合いも少ないのでは・・・と。
問題は、その時期をどう過ごすかだ。
ピンチの時こそチャンスだという。逆境の時こそ、
意識改革を考え、知力、体力を養う好機である。
焦らず騒がずじっくりと力を蓄えながら、
「伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し」と、自分を信じ、
静かに追い風の時を、待ちたい。

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。