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壹貴壹賎いつきいつせん交情こうじょうすなわちあらわる

 

ー壹貴壹賎、交情乃見ー  史記 第十巻
【史記:百三十巻。前漢の司馬遷が撰した、中国最初の通史。
上古の黄帝から、漢の武帝までの歴史を紀伝体で記されている】

 

原文:
下邽翟公為有言、始翟公為廷尉、賓客填門。
及廃、門外可設雀羅。
翟公復為廷尉、賓客欲往、翟公乃人署其門曰、
「壹死壹生、乃知交情。壹貧壹富、乃知交態。
壹貴壹賤、交情乃見。

 

書き下し文:
下邽かけい翟公てきこう有言ゆうげんす、はじめ翟公てきこう廷尉ていいり、賓客ひんかくもんうずまる。
及廃きゅうはいするや、門外に雀羅じゃくらせつべし。
翟公廷尉てきこうていいふくり、賓客ひんかく欲往ゆうおう翟公てきこうもんしるしていわく、
壹死壹生いつしいつせいすなわち交情こうじょうり。壹貧壹富いつひんいつふすなわち交態こうたいり。
壹貴壹賎いつきいつせん交情こうじょうすなわちあらわる。」
 


 

意解:
下邽かけい(陝西省)の翟公てきこうはこう言っている、
はじめ翟公てきこう廷尉ていい(検事総長)であったとき、
おしかけてきた賓客ひんかくが門に満ちた。
免職めんしょくされると、門外に雀羅じゃくら(かすみあみ)をはりうるほどに
人の出入りがなくなった。
ふたたび廷尉ていいになると、また賓客ひんかくがおしかけようとした。
そこで翟公てきこうはその門にしるした。
 
一死一生いつしいつしょう、すなはち交情を知り
一貧一富いつひんいつふ、すなはち交際の実態を知り
一貴一賤いつきいつせん、交際の真情を知る。
 
人の付き合いが生死せいし貧富ひんぷ貴賤きせんの変化につれて、
ガラリと変わることを皮肉った言葉である。
 
現代でも同じで、好調なときは人も寄ってくるが、
落ち目になると、人の足も途絶えてしまう。
 
やるせない気持ちではあるが、それが現実である。

 

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

 

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