井蛙は以て海を語るべからず|井蛙不可以語於海者、拘於虚也|莊子|
第二章 自己を高める
井蛙は以て海を語るべからざるは、虚に拘ればなり
ー井蛙不可以語於海者、拘於虚也ー 莊子 秋水
【荘子:三十三篇。戦国中期の道家荘周とその一門の思想を記したもの。荘周の撰。外・内・雑編から成り、内編七編以外の大部分は、後人の仮託になるものといわれている。『老子』の思想を継承し、道家思想を発展させたもので、内篇の中の逍遥遊・斉物論の二篇が最も重要である。「南華新経」ともいう】
書き下し文:
北海若曰わく、
井蛙は以て海を語るべからざるは、虚に拘ればなり。
夏虫は以て氷を語るべからざるは、時に篤ければなり。
曲士は以て道を語るべからざるは、教えに束ねらるればなり。
今爾崖涘より出で、大海を観、乃ち爾の醜を知る。
爾将に与に大理を語るべからんとす。