
智、仁、勇の三者は天下の達徳なり
第一章
智、仁、勇の三者は天下の達徳なり
ー智仁勇三者天下之達徳也ー 中庸
(中庸:もと「礼記」中の一篇であったが、後に四書の一つに数えられた。
孔子の孫の子思の撰と伝えられている。)
{原文}
智仁勇三者、
天下之達徳也
{書き下し文}
智、仁、勇の三者は
天下の達徳なり

智、仁、勇の三者は天下の達徳なり
{意解}
「達徳」とは、徳の中の徳。
とりわけ重要な徳といった意味です。
徳は幾つもの要素から成り立っていて、
そのなかでも、とりわけ重要なのが、
智、仁、勇の三つだといいます。
まず第一の「智」とは、
1、深い読みのできる能力
2、ものごとを適切に処理できる能力
この二つの複合のうえに形成されます。
つぎの「仁」とは、
相手の気持ちや立場に立って考えてあげること。
つまりは思いやり。
むろん、その前提として、
「我も人なり、彼も人なり」という人間的共感が必要。
「勇」とは勇気。
決断力といってもよいかもしれません。
進むにせよ退くにせよ、決断すべきときに、
きちんと決断できる能力、それが「勇」。
してみると、この三つの徳は、
きびしい現実を生きていくうえで、
必要不可欠なものであると思われる。
*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。