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前言往行ぜんげんおうこうしるして、ってそのとくやしな

ー識前言往行、以蓄其徳ー   易経 象伝 山天大畜
(易経:「易」または「周易」ともいう。五経の一つ。卜筮(ぼくぜい)の法によって、倫理道徳を説いたもの。上下の「経」と、その注釈篇である。
「十翼」からなり、十翼は孔子の編と伝えられている。)

 

{原文}
識前言往行、
以蓄其徳。

{書き下し文}

前言往行ぜんげんおうこうしるして、
ってそのとくやしなう。


{意解}

人は誰しも向上心は持ち合わせている。
すべからく、人に信頼されずには、
自分の言動に価値はみいだせない。
説得力を持った人間、他人に信頼される人材になる為には、
日々努力して、それなりの徳を身に付けることである。  

 この一文は、その一つの方法が「前言往行ぜんげんおうこう」を学ぶこと、
優れた古人の言行から学べと云っている。
 それを目標にして、そのレベルに近づけるよう努力すれば
おのずととくが身に付いていくのだという。

中国には古来から言行録の類は多く、
「論語」、「貞観政要」、「近思録」、「宋名臣言行録」等
優れた古人の言行に接することができる。
ここで紹介している一言もその中のほんの一部である。  

 又、日本の古文もすてたものではない。
日本人には素直に受け取れる感がする。  

心のあらわるる所は、ゆうも言と色とにり。
言を察して色を観れば、賢不肖けんふしょう、人隠す能わず。
言志四録 現代語抄訳 [ 佐藤一斎 ]

言葉と、顔色で人間が見抜けるということである。  

ほしいままの一字をさりて、にんの一字を守るべし
養生訓 (中公文庫) [ 貝原益軒 ]

もろもろの善は、皆よくをこらえて、ほしいままにせざるよりおこる。
故に忍ぶと、恣にするとは、善と悪とのおこる本なり。  

老いて智の若き時にまされる事、
若くしてぼういたるにまされるがごとし
『徒然草』兼好
こころ彩る徒然草 兼好さんと、お茶をいっぷく [ 木村耕一 ]

年を取ることを何もおそれる必要はない。
が、どんどん増えていくことなのだから  

心に染みる「前言往行」に満ちている。
あとは手に取り開くだけである。  
必ず、心の血となり、肉となりて、貴方を支えるだろう。

 

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。



 

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