安居なきに非ず、我に安心なきなり|非無安居也、我無安心也|墨子|

第四章 着実に生きる

安居なきに非ず、我に安心なきなり

第四章 着実に生きる

 

安居あんきょなきにあらず、われ安心あんしんなきなり

ー非無安居也、我無安心也ー    墨子 親士
(墨子:十五巻。墨擢とその学派の学説を記したもの。墨擢の撰といわれているが、
その門人の撰であると現在では考えられている。)

{書き下し文}

吾之われこれく、いわく、「安居あんきょなきにあらざるなり。われに安心あんしんなきなり。
足財そくざいなきにあらざるなり、われに足心そくしんなきなり。」
このゆえに君子はみずかかたくしてかれらをやすくす。
君子は進みてそのこころざしやぶらず、しりぞきてそのじょうをやまず、
雇民こみんにまじわるといえども、ついに怨心えんしんなし。
かれに自信あればなり。

安居なきに非ず、我に安心なきなり