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小忍しょうしのばざればすなわ大謀たいぼうみだ

 

ー小不忍、則亂大謀ー    論語 衛霊公第十五 
(論語:十巻二十編。孔子や孔子の門弟の言行を記したもの。
儒家の聖典とされている。四書の一つ。)

 

{原文}
子曰、
巧言亂徳、
小不忍、
則亂大謀。

 

{書き下し文}
わく、
巧言こうげんとくみだる。
しょうしのばざれば、
すなわ大謀たいぼうみだる。
 
巧言こうげん:巧みに言い回した言葉。口先だけでうまく言うこと。
大謀たいぼう:大きなはかりごと。大きい事をしようとする計画。
 


 

{意解}
口先だけの言葉は徳をそこねる。
些細ささいな事が我慢できなければ、
大きな事を成し遂げる事はできない。

小さな我慢が出来ないようでは大きな仕事を仕損しそんじる。
大きな目標の前には、ならぬ堪忍かんにんもしなければならないということだ。

らぬ堪忍かんにんするが堪忍かんにん」のよい例として引き合いに出されるのが、
韓信かんしん国士無双|史記)の故事こじである。

 韓信は高祖劉邦りゅうほうに仕えた将軍だが、
若い頃は定職にもつかずにぶらぶらしていた。
そんなある日、ふだんから韓信をバカにしていた与太者よたもの因縁いんねんをつけてきた。
「おい、でかい図体に剣をぶらさげやがって、格好だけは一人前だが、
肝っ玉のほうはからきしだろう」
 人だかりがしてくると、与太者は図に乗り、
「おい、度胸があるならおれを刺してみろ。

それがこわけりゃ、またをくぐれ」と挑発ちょうはつする。
しかし、韓信は黙って与太者の股をくぐったという。

 韓信の能力をもってすれば、そんな与太者の二人や三人、
とりおさえるのはわけもなかったにちがいない。
だが、こんな小事しょうじにかかわってもつまらない、
大事だいじの前の小事しょうじと思い直し、あえて股をくぐったという。

 

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

 

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沈琳 二胡 女人花

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