遠慮なければ、必ず近憂あり|無遠慮、必有近憂|論語 衛霊公|

第六章 成功の心得

遠慮なければ、必ず近憂あり

第六章 成功の心得

 

遠慮えんりょなければ、必ず近憂きんゆうあり

ー無遠慮、必有近憂ー    論語 衛霊公 第十五 十一
(論語:十巻二十編。孔子や孔子の門弟の言行を記したもの。儒家の聖典とされている。四書の一つ。)

{原文}

無遠慮、
必有近憂。

{書き下し文}

遠慮えんりょなければ、
かなら近憂きんゆうあり。

近憂きんゆう:身近なところで起こる心配事のこと

遠慮なければ、必ず近憂あり

{意解}

ここでの「遠慮」は気兼ねではなく、遠きをおもんばかである。
ゆえに「遠い先のところまで見通して対策を考えておかないと、
近いところで迷いや誘惑に足をすくわれることになる」の訳になる。

 孔子ならずとも、誰でも気づき口にしそうな言葉であるが、
いざ、その場面に遭うと、気づき実行することは、難しく思える。

論語 子路第十三に「小利を見れば、則ち大事成らず」とある。
孔子の弟子の子夏しかへの助言に「あせらないこと、そして小利に惑わされぬことだ。
あせると失敗するし、小利に惑わされると大きな仕事をやりげることができない」
と言っている。

この助言は、政治だけでなく、どんな仕事についてもあてはまる。
短期ではなく長期的な目標をたて、それに向かって着実に一歩ずつ前進する。
そうすれば、焦ることもなく、小利に惑わされることもないだろう。

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。