志ある者は事竟に成る|有志者事竟成|後漢書 耿弇伝|

第六章 成功の心得

志ある者は事竟に成る
志ある者は事竟に成る

第六章 成功の心得

 

こころざしあるもの事竟ことつい

-有志者事竟成-   後漢書 耿弇伝
{後漢書:百二十巻。本紀十巻、列伝八十巻は、南北朝時代、南朝宋の氾嘩の撰で、志三十巻は晋の司馬彪の続漢書から取っている。}




【原文】

有志者事竟成




【書き下し文】

こころざしあるもの事竟ことつい

志ある者は事竟に成る
志ある者は事竟に成る




【意解】

こころざしがあれば、かなら成就じょうじゅする」 解りやすく明快な一文です。
こころざし」とは「こころざし立たざれば、かじなきふねくつわなきうまごと」と王陽明は云う。
(王陽明|儒教の陽明学の始祖)志をしっかりと立ててかからないのは、
”舵のない船、轡のない馬”のようなもので、
どこに流されて行くかわからないのだと。

こころざしを立つること高からざれば、すなわちそのがくみな常人じょうじんことのみ
(小学|中国の伝統的な経学の一分野)志を高く立てないと、
その人の学問も平凡なものになってしまうとも記されている。

では「こころざし」とは・・・的確に説明するのは、難しいが

1,心のなかに自覚されている鮮明な目的意識
1,それを成し遂げようとする強い意欲

つまり、鮮明な目的意識と強い意欲を合わせたものが
こころざし」と言えるのかもしれない。

自分の生きてきた道を振り返り、
日々の生活に流される人生で終わらせないためにも、
自分の「こころざし」を心に再確認した方がいいのかもしれない。

書経 周官に「功の崇きはこれ志、業の広きはこれ勤」とある。
高い業績、大きな事業を成功させるには、
しっかりとした「:こころざし」を持つこと、
そして
幅広い業績を上げるには何よりも
勤勉きんべん:仕事や勉強に一所懸命に励むこと」でなければならないと云っている。

こころざしある者は事竟ことつい

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。