益者三楽、損者三楽|有益な楽しみ、有害な楽しみ|論語 季氏第十六

第七章 人と接するための心得
益者三楽、損者三楽
ー益者三楽、損者三楽ー 論語 季氏第十六 5
(論語:十巻二十編。孔子や孔子の門弟の言行を記したもの。儒家の聖典とされている。四書の一つ。)
原文:
孔子曰、
益者三楽、損者三楽。
楽節禮楽、楽道人之善。
楽多賢友、益矣。
楽驕楽、楽佚遊。
楽宴楽、損矣。
書き下し文:
孔子曰く、
益者三楽、損者三楽。
礼楽を節するを楽しみ、人の善を道うを楽しみ、
賢友多きを楽むは益なり。
驕楽を楽しみ、佚遊を楽しみ、
宴楽を楽しむは損なり。

意解:
論語 李氏第十六 4(益者三友、損者三友)の追記条である。
孔子曰く、
有益な楽しみが三つ(益者三楽)、
有害な楽しみが三つ(損者三楽)あるとして、語っている。
礼儀と音楽をほどよく親しみ(節禮楽)、
人の善言善行を褒め称えることを楽しみ(道人之善)、
立派な人柄の友が多いことを喜ぶ(多賢友)ことは、
有益な楽しみである。
おごりて人を見下し、わがまま勝手を振る舞い(驕楽)、
博奕遊芸などに耽ってなまけ遊び(佚遊)、
酒色に耽って安逸(何もせずのんきに過ごす)をむさぼる(宴楽)ことは、
有害な楽しみであると言っている。
されど愉しみの無い人生も味気ない、
ほど良い息抜きとしての驕楽・佚遊・宴楽も必要に思われる。
また、論語 季子第十六 4に「益者三友、損者三友」に孔子は、
付き合って為になる友人(益者三友)、付き合って為にならない友人(損者三友)
があるとして、語っている。
「為になる友人とは、実直な人、誠実な人、良識のある人。
為にならない友人とは、媚びる人、人当たりばかりよい人、口先だけはうまい人」
だと言っている。
*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。
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