第六章
始めは処女の如く、後には脱兎の如し
ー始如処女、後如脱兎ー 孫子 九地
(孫子:一巻。中国春秋時代の思想家孫武の作とされる兵法書。
後に武経七書の一つに数えられている。 古今東西の兵法書のうち
最も著名なものの一つである。)
{原文}
始如処女、
敵人開戸、
後如脱兎、
敵不及拒。
{書き下し文}
始めは処女の如く、
敵人戸を開くや、
後は脱兎の如く、
敵は拒ぐに及ばず。
{意解}
「初めのうち、処女のように振舞って油断を誘い、
敵が(油断して)門戸を開けば、
それからは、逃げる兔のような勢いで攻撃すれば、
敵はもう防ぐことはできない。」
と訳せる。
これは攻めと守りについて説いた一つの方法である。
守りの状態であれば、軽率な言動を自重し守りに徹し、
攻めに転ずれば、一気に攻撃し たたみかけよ、と云っている。
但し、ただ何もしないで待つのではなく、
攻撃に転ずる時に備えて、着々と準備を進めるのである。
*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。