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ひとぐるには、すべからく退たいこのものぐべし

 

ー挙人、須挙好退者ー  宋名臣言行録 巻三
【宋名臣言行録:二十四巻。前集十巻、後集十四巻は南宋の朱熹の撰。
続集八巻、別集二十六巻、外集十七巻は李幼武の補。宋代名臣の言行を集めたもの】

 

原文:
舉人、須舉好退者。
好退則廉謹知恥、若舉之、
忠節愈堅少有敗事。
莫舉奔競者。
奔競則能曲事諂媚、
求人知已。
若舉之必矜才好利、
累及舉官、故不少矣。

 

書き下し文:
ひとぐるには、すべからく退たいこのものぐべし。
退たいこのもの廉謹れんきんにしてはじる、しこれをぐれば、
忠節ちゅうせついよいよかたくして敗事はいすことあることすくなからん。
奔競ほんきょうものぐることなかれ
奔競ほんきょうするものは、よくげて諂媚てんびこととし、
ひとおのれらんことをもとむ。
これぐれば、かならさいほこり、このみ、
わずら舉官きょかんおよぶこともとよりすくなからざらん。
 
廉謹れんきん:つつしむ
忠節ちゅうせつ:忠義をかたく守ろうとする気持ち
奔競ほんきょうもの:出世を競って奔り廻る者
諂媚てんび:こびへつらう
舉官きょかん:権力を笠に着る
 


 

意解:
宋代の張詠ちょうえいという大臣の語った言葉である。
退たいを好む者」とは、欲が少なく、控え目で、出しゃばり過ぎず、
与えられた職責しょくせきをきちんと果たすので、結局、失敗が少ないのだと言い、
人を推薦すいせんする時にはそういうタイプを選んだほうが善いと云っている。
 
これと反対なのが、「奔競ほんきょうの者」で自ら地位にこうと狂奔きょうほんし、
へつら一旦いったんその地位につくと、おのれの利益のみを考え、
最後は組織を破滅はめつさせ、人も駄目にしてしまう。と語録を残している。
これも一つの見識であるかもしれない。

 

*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

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沈琳 二胡 女人花

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