
変に処しては、まさに百忍を堅くして、以て成るを図るべし
第七章
変に処しては、まさに百忍を堅くして、以て成るを図るべし
ー処変当堅百忍以図成ー 菜根譚 前集百十八
【菜根譚:明の洪自誠編。前集222条では人との交わり、事治、対応の道を説き、
後集135条では退静閑居の楽しみを論じている】
原文:
衰颯的景象、就在盛満中。
発生的機緘、即在零落内。
故君子、
居安宜操一心以慮患、
処変当堅百忍以図成。
書き下し文:
衰颯の景象は、就ち盛満の中に在り。
発生の機緘は、即ち零落の内に在り。
故に君子は、
安きに居りては、宜しく一心を操りて以て患を慮るべく、
変に処しては、まさに百忍を堅くして、以て成るを図るべし。

変に処しては、まさに百忍を堅くして、以て成るを図るべし
意解:
衰退の兆しは隆盛の時に始まり、芽吹きは葉が枯れて落ちる時に始まっている。
だから君子たる者は、繁栄している時に、後日の異変に備え、
困難に遭遇したときは、ひたすら耐え忍んで初志を貫かねばならない。
「変」とは、言わば人生の踏ん張りどころである。
そこで必要になるのが「百忍」だと言っている。
局面を打開して目的を達成するために必要なのは、粘って粘って粘り抜くこと。
「百忍」ということばには、そういう粘り強さがなければ、
新しい展望を開くことはできないという意味が込められている。
「百回でも耐え忍ぶ強さを持つ」
初志を貫くためには、何回でも耐え忍ぶ強さは必須である。
*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。