運用の妙は一心に存す|中国古典 名言に学ぶ

運用の妙は一心に存す

運用の妙は一心に存す

第八章

運用うんようみょう一心いつしんそん

ー運用之妙存乎一心ー  宋史 巻365 岳飛傳
【十八史略:七巻。元の曾先之の撰。十八史略とは、十八史の要略の意で、
太古から南宋までの四千年間の史実を簡略に記し、初学者の課本に供したもの】

原文:
陣而後戰、兵法之常。
運用之妙、存乎一心。

書き下し文:
じんしてのちたたかうは兵法へいほうつねなり。
運用うんようみょう一心いつしんそんす。

運用の妙は一心に存す

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意解:
南宋の時代に岳飛がくひという将軍がいた。北方の異民族きんの侵攻を受けたとき、たびたび戦って勝利を収め、後の人々から「救国の英雄」とあおがれている人物である。その岳飛の若い頃のエピソード。
義勇軍に応募して金軍との戦いに参加したが、そのめざましい奮戦ぶりはたちまち上役の目にとまった。上役は大いに頼もしく思ったが、一抹いちまつの不安も感じたらしい。岳飛を呼んで、「なんじの勇智才芸ゆうちさいげい(勇気と知恵、才知と技芸)はいにしえの良将もぐるあたわず。しかれども野戦を好むは万全のけいにあらず」と言って布陣の図を与えた。

これに対して岳飛はこう答えている。「じんして後戦のちたたかうは兵法のつねなり。運用うんようみょう一心いつしんそんす」兵法の定石はもちろん必要だが、それよりも肝心なのはむしろ臨機応変な運用だという意味である。残念ながら、和平派の謀略ぼうりゃくで「救国の英雄・岳飛」は投獄、処刑されてしまう。その和平も南宋にとっては、毎年莫大な貢ぎ物を贈ることによって、平和をあがなうというものでした。

これは現代の企業経営の管理職にも、そっくり当てはまるかもしれない。一つ一つの選択(決断)が後の企業の存続を左右する事を、肝に命じて決断(選択)をしてほしいものである。

孫子 虚実篇 8にも「兵の形は水に象る」とあり、しょうたる者は戦い方の戦略戦術せんりゃくせんじゅつ熟知じゅくち必須ひっすであるが、より肝心かんじんなのが、柔軟な思考で臨機応変りんきおうへん采配さいはいが出来ないと戦に勝てないのだと言っている。
孫子そんし」の推奨すいしょうする戦い方を典型的てんけいてきに示しているのがこのへいかたちみずかたど」という言葉だろう。水はすさまじいエネルギーをめているが、その形はきわめて柔軟じゅうなんである。
戦い方も、そんな水の姿に学べ、という。

*参考資料:「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。

私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。

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