
人はすべからく事上に在って磨くべし
第二章
人はすべからく事上に在って磨くべし
ー人須磨在事上ー 伝習録
(伝習録:三巻。明の王陽明の語録を、門人らが編集したもの。
陽明の唱えた「知行合一」の趣旨が述べられており、陽明学を学ぶには必見の書。)
{原文}
人須磨在事上
{書き下し文}
人はすべからく事上に在って磨くべし

人はすべからく事上に在って磨くべし
{意解}
生活や仕事など毎日の実践を通して
「事上(実践)」で自分を鍛え、
体で覚えることが必要だという。
これは「知行合一(知識と行為は一体であるということ)」を説いた
陽明学の始祖、王陽明の言行を記した本の中の一文である。
いうまでもなく、自分を磨く一つの方法に、
優れた先達の教えに耳を傾けることである。
早道は古典に習うことだろう。
古典は先達の英知の結晶であり、 長い歴史の中で、
伝えられてきたものであるだけに、
時を超えた素晴らしい教訓に溢れている。
だが、 読み学んだだけでは、 なかなか知恵が身につかない。
この一文のように 実践で生かせない知識では 所詮、
画餅(絵にかいた餅)である。己に落とし込まなければ
生きた知識・知恵として役立たない。
実践で役立ち、磨かれてこそ知識も、人も 本物になると思われる。
*「中国古典一日一言」守屋洋(著)をもとに、
自分なりに追記や解釈して掲載しています。
私たちは、日々、何をするにしても
大なり小なり、決断(選択)をしている
その折々に思い出し、
より善い選択(決断)ができるように
貴方も私も 在りたいですね。